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朱い実の落ちて潰れて秋深し
愚痴ならべ聞く人もなく初笑い
水仙は薄陽の白を盗みけり
木漏れ日を一歩一歩や老の春
春さんへ小さい花ですいません
春の昼猫もわたしもごろ寝よし
雀の子おにぎり分ける野宿人
そぼそぼと紅濯がれて落椿
風も陽も三月
生きのびて春
野鳥たちソプラノ競う立夏かな
道端に風も見過ごし初夏の精
火砲鳴る悲劇に悲劇母の日も
呼子鳥九条一宇鳴いたとさ
走り梅雨猫の欠伸を貰いけり