わたしの腕に抱かれて幼い英雄が死んでいる
敵兵の銃火を浴びて小石を投げた片腕の子供
とめどなく頬を伝う涙で唇は濡れてるけれど
被弾して裂けた頬に賛美のキスをしてあげる
米国製の機関銃に撃たれちぎれて飛んだ腕に
パレスチナの栄光と祝福と魂のキスをあげる
わたしはイスラエルの神を許さない許さない
冷たい爆弾を乳房に優しく悲しく抱きしめて
穢れなき二十八歳の紅い血をあなたに捧げる
愛する祖国よわたしを花嫁に迎えてください
(当時の新聞記事より)